「刺身×カツ」夢のタッグが味わえる、海鮮丼「海鮮ときどきブタ」
毎日通っても飽きない!アットホームな海鮮丼屋さん
烏丸仏光寺、西側の通りにある「海鮮ときどきブタ」さん。海鮮丼とソースカツ丼がメインのお店です。お店のメニューには、福井のソウルフード・ソースカツ丼に、福井のコシヒカリの文字が…。あれ?もしかしてご主人は福井出身では…?同じ福井出身の身として、これはぜひ取材したい…!ということで、店主の藤井さんに話を聞いてきました。
お店の儲けよりも、お客さんのために
――ソースカツ丼に、福井県産のコシヒカリ。さてはご主人、福井出身ですね?
いや、僕は京都出身で、妻が福井の敦賀出身なんですよ。ただ僕が敦賀にある会社に勤めており、福井にはよく通っていたので縁があります。
――あ、おしい!でも、ソースカツ丼が食べられる店ってこの辺では珍しいですね。海鮮とソースカツ丼っていう組み合わせ自体が珍しいですけど…。
ソースカツ丼とか地元食って、その土地以外ではなかなか食べられないじゃないですか。だから、京都でソースカツ丼のお店を出したら面白いかなと思って。あとは僕がずっと海鮮系の会社に勤めていたので、海鮮とブタでいこうと。
――そして店名が「海鮮ときどきブタ」。
わかりやすいでしょ!「はれときどきぶた」っていうアニメがあるんですけど、語呂を合わせたら耳に残りやすいかなって思って。おかげで「あ、なんか聞いたことあるで」と言ってくれる方も増えてきました。
――一度聞いたら忘れられないです。店名だけじゃなく、メニューもわかりやすい。
定番ネタと日替わりネタから、好きなものを選んでもらうだけ。選べるネタの数は、コースによって変わります。
――日替わりのネタがあると、毎日通っても飽きないですね。日替わりのネタはどうやって選んでいるんですか?
お客さんに「何が食べたい?」って聞いて決めています。「カンパチ食べたい!」って言われたら、「じゃ、カンパチ入れてみよか」って感じで。ノドグロやアワビを仕入れたこともありますよ。もちろん値段はそのままで。
――お得すぎません?
儲けようと思ってやっていないんで。「美味しいものを安く」がうちのモットーです。とにかく多くの人に知ってほしいんですよ。一度でも食べてもらったら、他とは違うってわかってもらえる自信があります。
――お客さんのために、いろいろ取り入れていらっしゃるんですね。
できることはやってみようかと。そうそう、この間は店で人狼ゲームのイベントをしました。
――えっ?人狼ゲーム?なぜ?
バイトの子が人狼ゲームにはまってて。聞いてみたら、いろんなところで人狼ゲームのイベントが開かれているみたいで「ほな、1回うちでもやってみよか」って。うちのスタッフと常連さんと、うちのことを知らない人狼ゲーム好きの方が集まってくれて、面白かったですよ。
――なるほど!お店のことを知らない新しいお客さんも取り込めたんですね。
そうそう、常連さんが新規のお客さんに「いつもここでランチ食べてるんですよ」とか「このネタおいしいで」とか自然にアピールしてくれて。これをきっかけに、うちのことを知ってくれる人が少しでも増えてくれればいいなと思ってます。人狼ゲームは11月にもやるつもりです!
※人狼ゲームの詳しい日時はInstagram(ID:kaisentokidokibuta)でご確認ください!)
オープン直後にコロナの影響を受けて…
――話は変わりますが、オープンされたのって確か3月下旬でしたよね。
そう、3月24日でその2週間後に東京で緊急事態宣言。お客がどっと減って「どないしよ」って感じでしたよ。でもその間に、お持ち帰りメニューを新しく作ったり、出前したり、Uber Eatsに登録したり、できることはいろいろやってみました。おかげさまで9月に入ってから、お客さんが徐々に戻ってきた感じかな?常連さんの中には、週3〜4回通ってくれる人もいますよ。
――常連さんも増えてきたんですね。
そうですね。常連さんは「いらっしゃいませ」というより「まいど!」っていう感じ。常連さんの顔を見るとほっとするんですよ。逆に顔を見ないと「どないしたんやろ?」って心配になるくらい。常連さんのおかげで頑張れている感じですね。「今日は常連さんの顔をどれくらい見られるやろ?」って思いながら営業しています。
――お客さんへの愛がすごいです。
お客さんというより、家族のような関係性になっていきたい。だからこそ、実際の家族に食べさせたくないものはメニューにしません。添加物とか余計なものを使っていませんし、実際メニュー化する前に嫁や家族に食べてもらいます。特に嫁が「おいしい」って言ってくれなきゃ絶対に店に出しません!キーパーソンですよ。
――今後、どんなお店にしていきたいですか?
夜に居酒屋やりたいですね!海鮮丼を中心につまみがあるような。あとは、フードコートにも出店したい。子供からお年寄りの方まで、いろんな方に食べてもらえれば嬉しいですね。さらにいえば、ゆくゆくは福祉関係のことも視野に入れたい。お店で雇用を生み出せればと考えているんです。
――目標が明確ですね!どんどん拡大していきたい?
ここと、2号店はフードコート、3号店では福祉も取り入れて…拡大するのは3店までやね。ここでお客さんの話を聞きながらメニューをいろいろ生み出して、他の店舗に持っていくという形が理想かな。四条烏丸のこのお店を実験場みたいにできれば。もし、従業員の子に「もっと展開したい」とか言われたら、独立を促すかな。「いつでも応援してるで」って背中を押してあげたいですね。
お客さんへの想い、お得すぎる回数券、人狼ゲーム…熱い話、面白い話、次々と飛び出し取材時間があっとうまに過ぎ去っていきました。「海鮮ときどきブタ」さんは、GO TO イート登録店でもあります!ぜひ海鮮丼を食べに、いや、藤井さんに会いに行ってみてください。(文:高原/写真:木村・高原)
海鮮ときどきブタ 店主 藤井 秀樹さん
1980年愛知県名古屋市生まれ、京都市育ち。23歳で海鮮丼屋の店長候補として働き始める。その半年後にはエリアマネージャー、さらに2年後には取締役、29歳の時にはアメリカ・ロサンゼルスに渡り和食料理店の立ち上げを任される。その後、2020年3月に独立。「海鮮ときどきブタ」をオープン。趣味は、旅行に行って美味しいものを食べること。
海鮮ときどきブタ
京都市下京区烏丸仏光寺下ル大政所町680-1
TEL 075-708-7508
定休日 日曜定休・不定休
営業時間 9:30~17:00
※掲載内容は取材時のものです。最新情報は念のため店舗公式の情報をご覧ください。