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ますやメイン画像

夫婦二人三脚!昭和レトロな洋食店「ますや」

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まるで「おかえり」と手作り料理で迎えてくれそうなお店  

京都は小さな路地を歩いてみると喫茶店や精肉店、豆腐屋が所々に点在しています。そんなお店の一つ、佛光寺から歩いてすぐ、昭和の雰囲気が残ったまま今日も変わらず洋食を作り続ける、客席6席の小さな洋食店「ますや」のご主人関 雄二さんを訪ねました。 

ますやの主人調理中

今考えたら大冒険。就職先「ますや」を自らつくった   

――昭和レトロなお店ですね。いつからあるのですか?

気付けば時代は平成も終わり令和ですね。昭和レトロとみなさんよくそう言われます。創業は1972年の6月で、佛光寺から高倉通を少し下がったこの場所で営業をはじめました。当時私は20歳でした。      

――え、20歳ですか?

実は企業への内定が決まっていて今とは全然違う仕事をするつもりだったんです。初日の説明会には参加したのですが、自分が組織の中で働いていくことにどうもしっくりこなくて。 

――客観的な自己分析で早々に判断されたんですね。

いやー、他の人が自分と同じ状況なら、もったいないから「内定した企業に行きなさい」「とりあえずは働いてみなさい」て言ってますね(笑)。  

――そうでしたか(笑)辞めて何か考えていたのですか?

父は飲食業(寿司職人)だったので自分も飲食関係を開きたいと考え、洋食屋をやりたいことを父に告げたら、実は自分も興味があったらしく、生家であるここを改装して洋食店をはじめました。 

ますやカウンター

――お父さんも辞めてですか。

そう、父も巻き込んで家族総出ではじめました。当時は「やりたい」と思って進めた一心でしたが、今考えたら大冒険ですよね(笑)。でもそれでよかったし今もよかったと思ってますよ、奥さんにも出会えたんで。 

奥さん:そう、出会えたしね。

――あ、もしかしてお客さんとして来ていたとかですか?

僕の友達が連れてきた子で当時はOL。あなた(SinQスタッフ)がいる席に座ってカレーを食べたのが運のつきやな。 

奥さん:なー 

――とても仲がいいのがよくわかります。

かわいいなと思ってね。   

ますやの奥さん
夫婦で営んでいる

客層が変わっても味を変えないのがポリシー 

――そういえば「ますや」の店名の由来は何ですか? 

僕の母の名前が「ます」で父が名付けました。   

――関さんと奥さんもとても仲が良さそうですが、お父さんやお母さんも仲が良さそうですね。

仲よかったですね、愛ですよ、愛。 
当時は父母と4人でこの店をやっていました。父が寿司職人で当時の職人は一銭食堂など惣菜の知識もあったので。   

――では、料理はお父さんから教わったのですか?

それが自らは教えてくれなくて。よくある昔気質な職人の「見て覚える」といった性格とは全然違うんです。どうやら教えるのが照れくさかったようなんです。      

――そうだったんですね。では自分から聞いたら教えてくれたとかですか?

聞きつつ観察して実践を繰り返しながら覚えました。ハンバーグやエビフライと色々作っていきました。ただ「米」だけはなかなか炊かせてくれなかったです。寿司職人だったので美味しいご飯へのこだわりが強かったと思います。       

――常々ご飯がおいしいお店だなって感じています。

お米は気に入ったところから必ず取り寄せていて、エビも、ハンバーグの肉、キャベツといった惣菜も全て国産にこだわって作っています。        

――食材一つひとつにこだわりがあるんですね。

毎日開店前の朝に来て全ての食材の仕込みからしています。米を研いで炊き、エビフライは生パン粉から作り、ハンバーグもミンチからこねて。米は10升くらいかな。だいたい6時に始めて11時に開店。        

ますやのランチA660円
ランチA 660円 
ますやのオムライス500円
オムライス 500円  
ますやのランチB760円
ランチB 760円 

――そうだったんですね。毎日昼には満席でお弁当待ちで並ぶ光景がおいしさを物語っていますね。

本当ありがたいですね、続けてきてよかったなって思います。        

――お客さんは近隣の方が多いのですか?

もちろん、近隣の方もそうですが、最近では若いお客さんも多く増えているんですよ。どうやらSNSで紹介されているらしく、「Instagramを見て来ました」など言って来てくださる方も増えました。         

――SNSの力は強いですね、昭和レトロな佇まいが若者には新しく映るんですね。

開店当初は、近くにあった専門学校の学生さんが主でした。それから年月が過ぎてビジネスマンが多くなったり、今は若い子もきてくれます。         

――「ますや」さんが支持されている証拠だと思います。

客層が変わっても自分の仕込みや味付けはブレずにいようと思っています。          

ますやメニュー表

実家に帰ってきたような雰囲気がある

――これまでに嬉しかったことや印象に残ったことはありますか?

1ヶ月の中で残飯がほとんど出ないのがいつも印象に残っていますよ。(と、両手を広げ残飯の量をキャベツを持つくらいの仕草で語る)ハンバーグの下にひいているキャベツも何もかも食べきってもらえる。毎日20時くらいに仕事が終わって、「やりきった」って感じです。           

ますやの主人調理中

――おお、ほぼ残飯なし。それは素敵ですね!自分たちの晩御飯は20時以降に作られているのですか?

いえいえ、家に帰る途中に惣菜を買って、帰って2人で晩酌というのが日常ですね。今ここはお店のみで、別で家があります。晩酌中僕がずっと喋り続けているから、奥さんが聞き役になって可哀想かも(笑)。           

――ずっと言おうと思っていたのですが、お話好きで冗談やダジャレとかも好きですよね。

寡黙に見えちゃいます?日々常にお客さんが来てくださり、昼時とか調理中はいつもしゃべらず集中して調理場に向かっているからかな?ひと段落ついたらお客さんとよく話し、冗談とダジャレがこぼれちゃいます。(笑)
SNSなどで最近では遠方からもよくお客さんが来てくださりますが、そういうのが流行っていなかったころからも遠方の静岡の方など京都に来るたび、必ずうちに寄ってくれて。           

ますやの主人横顔

――いつも来てくださるとは気に入ってくださったんですね。

毎回来てくれるので嬉しいですね。その方もそうだけど、ビジネスマンも今来てくれている若いお客さんも、一度来て終わりではなく何度も足を運んでくれて嬉しいです。気に入ってくれているのかなって。            

――料理の事以外にも、店主の人柄や共通してみなさん何か感じるものがあるんだと思います。

よく言われるのが「ここに来ると、ホッとする」って言ってくださる方が多いです。リラックスして食事していただける、お客さんの居場所の一つになれていたら嬉しいですね。            

――そう、確かにホッとします。これからもホッとするひと時をお願いします。

ありがとうございます。            

創業以来、味も佇まいもずっと変えていない昭和レトロなお店「ますや」。店主と奥様の人柄が、変わらず迎え入れてくれる実家に帰ったかのようなひと時を感じるお店でした。 (文:山本/写真:加藤)

ますや主人プロフィール用画像

ますや   店主 関 雄二さん 

1953年京都市生まれ。趣味は夫婦で旅行。年間10回は車で遠方まで出かけるのが一番の楽しみ。時には前日の夜に思いつきで出かける時もあるという。店主の晩酌のお供はビール。ここだけの話、5秒で深い眠りにつく特技をもつ。 

ますや

京都市下京区杉屋町265 
TEL 075-351-3045
定休日 土曜日・日曜日・祝日
営業時間 11:00~18:30
※メニューは材料が無くなり次第終了