こだわりのオーガニックワインで笑顔が広がる「カーヴ田中屋」
溢れ出すマキコレワイン愛が止まらない
2020年ももうあと数日。今年は大勢でパーティーを…とはなかなか叶わないのかもしれませんが、ご家庭など少人数で楽しむ演出に、ワインはいかがですか?今回ご紹介するのは、「マキコレワイン」専門店の店主です。オンラインでの販売は一切なしで店頭もしくはメールや電話、FAXでの販売しかされていないそう。こだわりなどいろいろ伺いました。
まるで葡萄畑が見えるよう!マキコレワインとの出会い
――カーヴ田中屋さんは「マキコレワイン専門店」だそうですが、「マキコレワイン」ってどういったものですか?
群馬県桐生市の「カーヴかない屋」という酒店が輸入元なのですが、そちらでワインセレクターをされている金井麻紀子さんがワインの産地を巡り、生産者を1件ずつ訪ね歩きこだわってセレクトされたワインのことです。ブドウの実を間引いたりして育てて、収穫量を抑えしっかり完熟させたぶどうを使い作られています。「マキコレワイン」を扱う店は基本的に1県に1軒なので、京都ではうちだけですね。
――そうなんですね。ところで「マキコレワイン」との出会いは?
元々日本酒が好きで、日本酒を勉強しようと大阪の酒店でアルバイトをしていたんですが、そのお店が「マキコレワイン」を取り扱っていたんですね。そこで「マキコレワイン」を飲む機会があり「ああ、美味しいなあ」と思ったのが出会いですね。それまではむしろワインには興味がなかったんです。
――よほど衝撃だったんですね。
そうなんですよ。それぐらいびっくりして、感動して美味しかったんです。ブドウ畑が見えたというか、ワインってブドウでできてるんだなあと改めて感じました。このワインはみんながきっと美味しいと感じてくれるという確信もあり、このワインを皆さんに勧めたいと思ったんです。
それから取引先のレストランで働いていたのですが、そのお店が閉店することになり、次の仕事を考えたときに、僕が一番時間とエネルギーをかけたいことがワインだったんです。ワインに携わる仕事がしたいなと、「マキコレワイン」の輸入元に何かお手伝いできることはないか尋ねたところ「京都でお店をしませんか」となったんです。2012年3月8日にオープンしました。
マキコレワインを通じて、皆さんとハッピーを共有したい
――店名に「笑顔が広がるワイン」とありますが、どういう気持ちが込められているんでしょう。
最初考えていたのは「美味しいワインあります」とシンプルに考えていたんです。でもそれはこちらがいうことでなく、お客様に感じてもらいたいことだし、何か違うなと思いました。次に考えたのは、そもそも僕が「マキコレワイン専門店」をするようになったのか。実はうちの店は酒販免許を持っているので、ワイン以外のお酒の取扱もできるんです。少し話は逸れますが、僕はお酒には役割があるんじゃないかなと思っています。まずビールは仕事モードから日常に戻るスイッチ。日本酒は一緒に飲む相手と対話をするお酒、心を深め合ったりお料理に寄り添うお酒だと思います。ウィスキーや焼酎は反対に自分と対話するお酒。そしてワインですが、ハッピーを共有するお酒じゃないかなと思ってます。笑顔になれるとか、楽しい場所でワインを開けるんじゃないかなと。マキコレワインで皆さんと喜びを共有してお渡ししたいなと考えて、「笑顔が広がるワイン」としています。またこの一文で、お店の雰囲気をイメージしやすいようにというのもありますね。
――田中さんはお酒が好きなんですね。
う〜ん、好きというか…。お酒を飲む場が好きなんだと思います。人と人が出会って、コーヒーでも仲良くなれますが、お酒には心がほどける作用があって、もっと人と人とがつながり合えますから。価値観が違う人同士が、お酒を通じて仲良くなって、新しいものを生み出したりするような場が好きなんです。飲食店でもそういうことができると思うのですが、僕はワイン屋として楽しくなるワインをお渡ししたい。そして、その各場所で人と人がつながったり何かを生み出したりできるといいですよね。
まず試飲してもらい、お客様の好みを理解。喜んでもらいたい
――それにしても種類がいっぱいで選ぶのに迷いそうですね。
400種類以上取り扱っています。初めて来ていただいたお客様には、試飲をおすすめしています。意図としてはマキコレワインを知ってもらいたいことと、お客様の味の好みを知りたいからなのですが、味覚を共有して理解し、喜んでもらえるワインをおすすめしたいので。
――なるほど。それは嬉しいです。
他にはどういう人と飲むとか、どんな集まりだとか、どんな食べ物で飲むかとかも伺いますね。聞いた情報でイメージを膨らませてワインをセレクトするのですが、そうしてお渡ししたワインで喜んでもらえれば嬉しいですね。プレゼント用でも、そのお客様を通じて贈られる方の好みを想像してみるんです。答えは一つじゃありませんし、いろいろ思い浮かぶワインをご紹介しています。
――それって、田中さんの中にワインのゾーンのようなものがあるんですか?
ありますね。でも自分が知っているワインでしかゾーンを作れないし、そこに入らないんですよ。僕自身がそのゾーンのワインことをもっと知ることで選択肢が増やせます。そのために日々飲んで記憶しています。そのストックが増えれば増えるほど意外なワインをご紹介できたりも。でも僕、マキコレワインならどれを選んでもいいと思うぐらい信頼しているのです。なので、お客様のストライクゾーンのど真ん中をねらうのもいいのですが、ギリギリを狙ってみたり。そういうのが意外とフィットして気に入ってもらえたら、面白いし楽しいんじゃないかと思うんですよね!
――そんな楽しいセレクトをしていただけるって、リピーターさん多いんじゃないですか?
いやいや、自分では言えないですよ。立山さん、どう?
スタッフ立山さん:口コミでいらしてくださってます。「ここのお店のワイン、美味しいよ」って聞いてと来られる方多いんですよ。購入された方が宣伝してくれているみたいですね。
口コミって奇跡だと思っています。自分で生み出すことができないんですよね。お客様が誰かにいいたいと思わないと口コミにならないから、本当嬉しいです。どんな方がいらしても、僕がすることは、話を聞いて想像してマキコレワインからセレクトすることに変わりはないんですが、それで喜んでいただけるなら、これからもし続けたいですよね。
――それでは「カーヴ田中屋」のこれからなどを教えてください。
これから…。そうですね、今オープンして8年ですが、これからも変わらず店を続けていきたいです。またワインを通じて飲食店さんのお手伝いができればと思っています。お互い相乗効果でよりよくなれたらと。あと、希望としてはワイン好きにも一度飲んでみてもらいたいですが、ワインを飲まない方、ワインのイメージがよくない方、ワインを飲んだ後頭が痛くなると思っている方などにぜひマキコレワインぜひ飲んでみてもらいたいですね。
今回お話していて、印象に残ったことはマキコレワインとお客様に対してとても真摯なこと。またとっても謙虚な方でした。購入されたお客様が、どういった場面でワインを楽しむのかをじっくり聞いてくださるので、とても頼もしい!田中さんだけでなく、スタッフの立山さんにもぜひ相談してみてくださいね。意外にもワインの世界に入るまでは、ストリートダンスをされていたそう。その頃のトップレベルのダンサーに、ワインを通じて再会することもあるそうです。素敵ですね! (文:上山/写真:山本)
カーヴ田中屋 店主 田中 竜也さん
1978年大阪出身。日本酒の勉強のために大阪の酒販店で勤務していた頃、マキコレワインに出会う。京都でのマキコレワイン専門店「カーヴ田中屋」を2012年3月オープン。最近ハマっていることは朝のランニングとYoutubeでお笑いものをみること。
カーヴ田中屋
京都市下京区新町通綾小路下ル船鉾町378-2 新町パールハイツ102
TEL 075-276-6151
FAX 075-276-6179
定休日 日曜日
営業時間 11:00~19:00
http://www.cave-tanakaya.com/
※掲載内容は取材時のものです。最新情報は念のため店舗公式の情報をご覧ください。